「日本の庭」というと、真先に灯籠が頭に思い浮かばれる人も少なくは無いでしょうか?
江戸時代以降の日本の庭を調べてみると、灯籠は必ずと言っていいほど、そこに存在しており、日本の文化の一つといっても過言ではありません。
灯籠とはもともと照明器具の役割を持った社寺の献燈具として扱われてきましたが、今では日本独特の美術品として日本の庭を彩っています。
灯籠を作るには、有名なみかげ石を使うのが最も良いとされています。
私どもでは主に、筑波の赤みかげ、黒みかげ、四国の北木島の赤みかげ、岐阜の蛭川の赤みかげ等の有名な石を扱っております。みかげ石は古代型灯籠との相性が良く、日本独特の『わびさび』を出すために古くから使われてきました。また、黒い石は黒目の多いものが良いとされ、赤い石は錆びて赤くなった物が良いとされています。
灯籠は苔がむして、初めて味が出て来る物なので、やや色味が出ている物を選ばれると良いでしょう。
私どもの展示会場で現在展示されている灯籠は、すべて純国産の石で作られており、特に筑波の石は、約20年前に採掘がストップされているので、現在ではそれ以前に採掘された物しか残っていません。
日本独特の美術品として、また伝統あるものとして、石に新たな生命を吹き込んでみてはいかがでしょうか?